Cisco 「Catalyst」の名前の由来について
手元の本(Cisco Catalyst LANスイッチ教科書 2002年)には
以下のように記載されていました。
1.1.1 Catalystのネーミングの由来
そもそもCatalystというネーミングはどこから来たのでしょうか。
「catalyst」という英単語を辞書で調べてみると「触媒」や
「変化のきっかけを与えるもの」のようにあります。
以前には、 Catalystスイッチを「触媒スイッチ」と紹介されたことも
ありました。では、Catalystスイッチの 生い立ちを見ることにしましよう。
Cisco Systems社(シスコシステムズ)は1984年に米国スタンフォード
大学をスピンアウトした5名の研究者によって設立されました。
創設以来、シスコシステムズは一貫して最先端のネッ トワーキング
ベンダとして数々の製品を提供しています。
設立のきっかけとなったのが、大学内 のすべてのコンピュータを相互に
接続するための装置(ルータ)であったため、今でもルータはシスコの
主力製品です。
そしてシスコ製ルータには、Ciscoから始まる製品名が付いています。
その後、シスコはネットワークの接続範囲を拡張する「インターネットワーキング」
のリーディ ング企業としての地位を築きました。
その一方で、「顧客第一」をスローガンとして、自らの技術だけに固執する
ことなく、積極的に製品ラインナップを広げている企業でもありました。
1990年代初頭、LANスイッチが重要であることを顧客から聞くと、他ベンダ
との協業や買収といった手段を使ってLANスイッチをリリースしました。
Crescendo社、Kalpana社、Grand Junction社、Granite社などを買収に
よって統合し、従来からあったルータの技術と融合しながら確立していった
製品ラインナップが、Catalystスイッチファミリです。
このような経緯を考えてみると、Catalystスイッチは、ルータ専業ベンダであった
シスコが「エンドツーエンドソリューション」、「ネットワークのワンストップベンダ」
へと発展していく「触媒」としての役割を果たしていたといえます。
またCatalystスイッチファミリは、現在、Ciscoルータファミリと並んで業界
シェアNo1のポジションを得ています。
LANスイッチは、ネッ トワー クテクノロジを戦略的にお客様のビジネスに融合
させることで、ビジネスの成功を加速させる「触媒」となります。
そういう意味でも、Catalyst(触媒)というネーミングの妙を感じます。
本の内容は、基礎用語が多くて分かりやすいです。