Cisco EIGRPの設定方法

Cisco EIGRPの設定方法

Cisco EIGRPの設定方法

EIGRPについてです。

 

・IGRPより収束が早い。

 

・OSPFよりルーターへの負担が少ない。

 

・Cisco独自のもの。

 

・自動集約はデフォルトで有効になっています。

 

・Helloパケットを送信している。
(デフォルトは5秒毎、1.5Mビット毎秒以下の場合は60秒毎)

 

 

設定は以下の構成で試行しました。

 

 

設定方法

①EIGRPを有効にします。

router eigrp AS番号

 

②有効にするネットワークアドレスを指定します。

network 172.16.0.0など。

 

自動集約はデフォルトで有効になっています。

 

R1#sh ip protocols


Automatic network summarization is in effect

※EIGRPの自動集約では、メジャーネットワークの
境界で経路集約を行います。 172.16.0.0は/16で集約ということです。
例え/16や/22で/24設定しているものが有ったとしても。

 

※自動集約の無効化は

R1(config-router)#no auto-summary

こうすればサブネット情報も集約されずに伝わってきます。

 

 

ネイバーの確認

ネイバーを確認します。

R1#show ip eigrp neighbors
IP-EIGRP neighbors for process 1
H Address Interface Hold Uptime SRTT RTO Q Seq Type
(sec) (ms) Cnt Num
1 172.17.0.2 Fa0/1 11 00:19:47 312 1872 0 9
0 172.16.0.2 Fa0/0 10 00:19:48 252 1512 0 9

 

 

Helloパケットのデフォルトの送出間隔の確認

Helloパケットのデフォルトの送出間隔5秒を確認する。

R1#debug eigrp packets
00:30:16: EIGRP: Sending HELLO on FastEthernet0/1
00:30:16: AS 1, Flags 0x0, Seq 0/0 idbQ 0/0 iidbQ un/rely 0/0
00:30:21: EIGRP: Sending HELLO on FastEthernet0/1
00:30:21: AS 1, Flags 0x0, Seq 0/0 idbQ 0/0 iidbQ un/rely 0/0

 

 

トポロジーテーブルの確認

トポロジーテーブルを確認します。

 

RouterA#show ip eigrp topology
IP-EIGRP Topology Table for AS(1)/ID(172.17.0.1)
Codes: P - Passive, A - Active, U - Update, Q - Query, R - Reply,
r - reply Status, s - sia Status
P 172.16.0.0/16, 1 successors, FD is 28160
via Connected, FastEthernet0/0
P 172.17.0.0/16, 1 successors, FD is 28160
via Connected, FastEthernet0/1
P 172.18.0.0/16, 2 successors, FD is 30720
via 172.17.0.2 (30720/28160), FastEthernet0/1
via 172.16.0.2 (30720/28160), FastEthernet0/0
P 172.19.0.0/16, 1 successors, FD is 30720
via 172.17.0.2 (30720/28160), FastEthernet0/1

 

 

トポロジーテーブルの見方

●P

パッシブ状態。収束しているということ。

 

パッシブ状態について

あるルートが有効な後継ルータを持ているとき、そのルートは、
「パッシブ」状態であると呼びます。
何らかの理由で、ルータが後継ルータ経由のルートを喪失し、
そのルートに実行可能な後継ルータがない場合、
そのルートは「アクティブ」状態になります。
アクティブ状態になると、ルータはネイバールータに
喪失したルートへのパスを要求するクエリーを送信します。

 

EIGRP の「DUAL-3-SIA」エラー メッセージの意味

 

 

●successors

最適経路に到達するためのネクストホップ・ルーターの数

 

●(30720/28160)

30720は
FD:Feasible Distance(フィージブル・ディスタンス)
宛先ネットワークまでの合計メトリック。

 

※feasible 訳:実行/利用可能な

28160は
AD:Advertised Distance(アドバタイズドディスタンス)
ネクストホップ・ルーターから宛先までの合計メトリック。
ネイバーが通知してきたメトリックです。

 

R1#sh ip eigrp topology all-links

でサクセサでは無いもの(フィージブルサクセサ)まで表示可能です。

 

 

パッシブインターフェース

指定したインターフェースからはルーティングアップデートを
送出しないという設定。
インターフェースの先にルーターがいない場合など。

 

R1(config-router)#passive-interface fa0/1

 

R1#show ip eigrp neighbors
IP-EIGRP neighbors for process 1
H Address Interface Hold Uptime SRTT RTO Q Seq Type
(sec) (ms) Cnt Num
0 172.16.0.2 Fa0/0 12 00:49:41 226 1356 0 12

 

※Helloパケットを送信しなければネイバーは確立出来ないため
ネイバーが1つのみになった。元に戻すとまたネイバーが確立できる。

R1(config-router)#no passive-interface fa0/1

 

R1#show ip eigrp neighbors
IP-EIGRP neighbors for process 1
H Address Interface Hold Uptime SRTT RTO Q Seq Type
(sec) (ms) Cnt Num
1 172.17.0.2 Fa0/1 10 00:00:08 1545 5000 0 15
0 172.16.0.2 Fa0/0 10 00:50:46 301 1806 0 12

 

 

不等コストロードバランス

R1(config-router)#variance 数値

 

コマンドの書式: variance [数値]
数値は、「サクセサのメトリック値を何倍にすれば、フィージブルサクセサの
メトリック値より大きくなるか」による。

フィージブルサクセサのメトリック値 > サクセサのメトリック値 x n

上記3.の4.0.0.0/8で見てみると、

2297856 > 409600n
n=6

よってvarianceコマンドのオプションは6になる。

 

参照サイト

 

 

タイマーの設定

 

●Helloパケットの送出間隔を設定する。
ip hello-interval eigrp 1 60

 

●ネイバーがダウンしたとみなす時間を設定する。
ip hold-time eigrp 1 120